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野田聖子という「おバカさん」

昨日(一昨日?)の楽天の個人情報流出事件は、ユーザーが予想もしなかった使い方をしたせいで、企業責任はないというナイススルーで片付けられたようです。

要するに、「利用者の自己責任」ってヤツですね。

確かに、個人情報登録用画面のURLをSNSなどの張りつけるのは「予想外」の行為でしょうが、しかし楽天のシステム側にも多分な問題があったのも事実。
事後策として情報が検索エンジンのクロール対象にならないようシステムを改善したそうです。

楽天としては、企業防衛のためにユーザー責任にしたいという思惑が見え隠れするわけですが、そもそも問題の画面がクロール対象にならないようにすることくらい、簡単だったのではないでしょうか?(なにせ発覚から一日でできるくらいなのだから)
そういう施策を行っていなかったことは、システム提供者の落ち度であり、問題が起きてからユーザーの責任だ、などと言ってもカッコがつかないと思います。確かに想定外のことでしょうが、システムをくみ上げる時というのは、そのような「予想外」の行動を予測して構築するもんじゃないんですかね?
システム屋じゃないからよく分かりませんが。

で。

こんな楽天のうっかり流出は、楽天側の発表によりすっかり世間的にスルー。特に株価に影響を与えることなく収束しそうな予感です。

さて。

話は全然変わりますが、福田前総理の肝いりで設立が検討されている「消費者庁」。総理大臣となった麻生氏は、ここのボスに野田聖子女史を据えました。

野田女史といえば、郵政選挙の時に思いっきり郵政民営化反対を唱えながら、反対派が離党するに至って小泉元総理に泣きついたという変節漢(女性なので漢ではないでしょうが)っぷりが記憶に新しいところです。

私も郵政民営化には反対していたので、野田女史を含め反対派の議員はだいぶ応援していたものです。が、結局時流になびいてこの有様。政治信念も己を賭ける価値観もない女だなという失望感と嘲笑が私の中に芽生えました。

そんな謀反議員であった野田女史が、どういう経緯か、消費者庁の前哨とも言うべき、消費者行政担当大臣という、国民の消費生活を鎮守するらしい新設ポストのボスとなりました。
まあ、今は○○担当大臣という、おかしな新設ポストをポコポコ作れる時代になったので、この長ったらしい名前の大臣職にどれほどの権威権限があるのか全く計りかねます。
特命担当大臣と言うようですが、結局自民党内(含む公明党)の派閥抗争の緩衝材として任命しているだけのポストっていう気がしてなりません。
が、ともあれ国民の消費活動を健全にし、生活を安んじるのがその任務なんだろうと勝手に解釈しておきます。

で、この女史。何を思ったのか、いきなり蒟蒻ゼリーは危険だから販売禁止を検討せよなどと言い出しました。

事の発端は、7月末に1歳半の幼児が、祖母に与えられた蒟蒻ゼリーを喉に詰まらせて窒息死した事であり、過去にも17人もの死亡者が出ていることより、危険な食べ物として規制、禁止に踏み切ろうとしたのが、今回の顛末のようです。
すでに諸外国、例えばアメリカや韓国では蒟蒻ゼリーの販売を禁止していることもあり、なぜ日本では野放しになっているのか、という疑問が主婦をはじめとする消費者の間で広がっているんだそうです。マスコミによれば。

要するに、過去に死亡者を出している危険な食べ物を、政府として野放しにしていいのか、というのがマスコミの論調。なぜか野田大臣の政策を支持する声が大きいことが不気味ですが、ともあれ国民を死に追いやるかもしれない危険な食品に対し是の声はあげづらいから、という気弱な面もあるように思います(だからマスコミは信用できない)。

17人の死者を軽んじる気持ちは全くありません。不幸な事だとしか言いようがありませんが、しかしもとより毒などが混ざっているものではなく、推奨された食べ方をすれば、まず安全に美味しく食べられるものです。
また、何度かの死者を出した時に、パッケージには幼児と老人には食べさせないようにとの警告文をつけ、さらに気道を塞がないよう形状なども変化を付けたわけです。

それでも、安全性の確保の努力が足りないと言われ続けていたあげく、この野田女史の発言。

この発言の汚いところは、今後の選挙をふまえての発言であり、野田女史が真剣に蒟蒻ゼリー撲滅を信念に抱いて発言しているわけではないという点です。
言うなれば、日教組が悪いと言いはなった中山元大臣の発言よりも、政治的にも理念的にも及ばない駄言であると言っても良いでしょう。

蒟蒻ゼリーが、特に弱者と呼ばれる子供や老人の命を奪う。それの販売を禁止すれば、自民党は国民生活の改善に真剣であるというポーズを示すことができます。
現実問題として、これらの事故は、消費者自身の過失である点もあり、一概に蒟蒻ゼリーの瑕疵であるとは言い切れない部分が多々あります。

そもそも、凍らせて食べないように、と注意をされた上で、祖母は1歳半の幼児に与えたというのですから、これは自己責任としか言いようがありません。

そもそも、諸外国では禁止されていると言っても、蒟蒻を食べる文化のないアメリカや韓国の事例など出されても困るわけです。
古来より蒟蒻は唾液などで溶けないから、腸まで下りて内臓を綺麗にしてくれる、などと言われたものです。ゆえによく咀嚼して食べるべきもので、フルーツ味だからと丸呑みにしてよいようなものではありません。

普通の日本人なら、常識で知ってる範囲の事でしょう。

この祖母も、そのような知識がありながらも、欲しがる孫かわいさについつい与えてしまったのかもしれません。いけないと思いつつ、つい、あげてしまったのでしょう。

蒟蒻に限らずこの手のシチュエーションによる悲劇はいつの時代でもあったものです。

言っておきますが、私は幼児を失った遺族を叩くつもりは全くありません。気の毒としか言いようがないと思っています。ただ、過失は自らにもあり、マスコミに乗せられて蒟蒻ゼリーの販売禁止を求めるのはお門違いだとは、思っています。

批判されるべきは、このような悲劇を使って国民の支持を得ようとする、汚らしい発想の持ち主であります。要するに野田女史です。
この蒟蒻ゼリー批判の周到なところは、蒟蒻ゼリーという比較的マイナーな商品を槍玉にあげているところです。
販売を禁止して、経済的に困るのはマンナンライフをはじめとする食品会社のみであり、この食品が市場から消えたとしても、一部の熱心な支持者以外は、いずれ他の代用食品で蒟蒻ゼリーの穴を補っていくでしょう。

つまり、叩いても痛くないモノを選び、スケープゴートにした、という印象があります。すごく汚いやり方です。しかもクレーバーさも周到さのかけらもない。無能な人間がたまたま思いついたことをやろうとしているだけのように見えるところが、ますます腹立たしさを煽り立てます。
蒟蒻メーカーにとってはまさに晴天の霹靂であり、たまったものではないでしょう。
これまでも、様々な行政命令に従い、経費をかけて安全性の確保に取り組んだと思います。その努力さえ、このような政争の道具にされ、理解のない大臣によって「販売禁止にしろ」と言われてしまうとは。

蒟蒻ゼリーばかりではないですが、ある商品を「悪」とするなら、別の製品や食品などによる同様の事例をあげた上で、科学的に批判するべきです。当たり前ですが、蒟蒻ゼリーを作っている会社にも社員がいて、その売り上げて家族を養っている人達がいるのです。
その人達も、たかが大臣の人気取りで路頭に迷うことにすらなりかねない。まして、危険性を指摘して放置しているような、いい加減な業界ではないのです。これまでの企業努力すら一蹴し、無条件降伏を迫るような発言、政策はやめていただきたい。

昨日のエントリーにも書きましたが、私はこの野田大臣の発言を「失言」だと思っています。いや、失策、失政といってもいいでしょう。なにしろ、その行為にあるのは政(まつりごと)ではなく、政争戦略だけなのですから。

もしかしたらそれ以上に、なにも考えずに蒟蒻ゼリーの販売禁止にしようとしているおそれすら感じるのが、一番コワイところです。
仮にも、一国の大臣となった人間の発言なのです。しかも野田女史は上智大学を卒業した才媛であり、そこらのおばちゃんとは脳みその構造が違うはずなのです。たぶん。

本当に情けないの一言です。

この行為を見ると、この消費者行政推進担当大臣というポストが、いかにお飾りであるかが見えてきます。
このポストについて、まずやるべきは、いわゆる事故米騒動の収束でしょう。蒟蒻ゼリーどころではない問題であり、安全かどうか、なぜ流通してしまったのか、それを国民は知りたがっているわけです。
まして米はその流通を行政府がコントロールしているのだから、消費者行政担当大臣などという肩書きを受けたら、まずやるべきはこの問題の解決であると思うのです。
しかし、これらは農林水産省の管轄であり、その上には農林水産大臣というポストがある。ようするに、今のところ消費者行政推進担当大臣としては手が出せない問題です。

しかし、野田女史は事故米については、農水省の対応の遅れをとりあえず批判し、「被害」にあった保育園を視察するという、これまたパフォーマンス的で実のない行為を行った飲みであり、根本的な解決に向けてアクションを起こしたわけではありません。

また、米と同じく政府が法を持って管理する自動車などについても、本来的には問題提起すべきかもしれません。なにしろ、蒟蒻ゼリーどころではない死亡者を出しているのです。
しかし、どの政治家も官僚も、自動車事故で死者が出たとしても、自動車メーカーを非難するべきではなく、ユーザーの自己責任という形で片付けています。

当たり前です。事故の理由がなんであれ、過失があったのはユーザーに他ならないからです。
しかし、今回の野田発言は、自動車事故を起こした「車」にこそ問題があるとして、メーカーに販売を禁止すると述べたのと同じようなもです。
商品に瑕疵がなく、最低限の安全性が確保されているなら、事故を起こした場合、100%とまでは言いませんが、誤った使い方をしたユーザーの責任も生じるわけです。
同時にメーカーにも責任が生じるわけですが、これもまた安全性の確保を怠った、もしくは危険とされる原料を使った、など明らかな瑕疵、過失がある場合以外なら、100%メーカーが悪いということになりません。

冒頭に述べた楽天の問題なども、そういう考え方からすれば、本来的には楽天の不手際によるものと判断して差し支えない事です。使われ方を想定していなかったとはいえ、IT企業を名乗る一部上場企業がこの程度のミスを犯したというのなら、それは瑕疵であったといってもいいでしょう。野田女史は、蒟蒻ゼリーについて販売禁止などという厳しい意見を言うのであれば、この楽天の発言も消費者行政推進担当大臣として非難するべきです。
しかし、これもユーザー責任、自社の問題ではないと、明確ではないまでも(というか明確に言わないことで逃げ道を作っているのがミエミエ)言ってのけた楽天の発言に対し、何も言っていません。

流出問題そのものの規模が小さかったからと言えるかもしれませんが、蒟蒻ゼリーの被害者は17人で、楽天の流出被害者は89人。死ぬことと、個人情報が晒されることを比べることはできないかもしれませんが、消費者が企業の不手際で被害を受けたという点についてはなんら代わりがないわけで、蒟蒻ゼリーを絶対悪と決めつけた野田女史には、この楽天の「小さな」流出問題をどう捉えているのか、一度お話をお伺いしたいものです。

潜在的に危険性のある道具や食品というものは確かにあるわけで、それを認可するのは行政の仕事です。しかし同時に道具や食品というものは、使われ方食し方によって性質を変える場合もあり、それを理解した上で扱う、食べるのは、瑕疵がない限りユーザーの責任です。

その上で、消費者の生活を安全な方面へコントロールをしていくというのが消費者庁のミッションのはずですが、設立前におバカな大将を担いでしまって、いきなりずっこけてしまったようです。

そもそも、消費者庁とやらは、各省が分離管轄している消費者行政を一元化する狙いがあるようです。ならば、毒米は消費者行政推進担当大臣が受け持つべきテリトリーであり、また自動車も同様ということになります。
その業務が遂行できなければ、消費者庁とやらは公務員を養う牧場程度にしか思われなくなるでしょう。
公務員に対し憎悪と侮蔑を抱く国民は多い。そのほとんどはルサンチマンと錯誤、そして不理解によるものと思いますが、しかしその原因が公務員自身にないわけではない。
そういう意味で、新しい役所を作るということは、短絡的な思考だけではなく、国策に対してどのような成果と業績があげられるのか、を考える必要があります。

当然考えているでしょう。

しかし、新設される前に、その先鋒たる野田女史がこの有様では、先が思いやられます。
また、公務員叩きが激しくなることでしょう。同時に、期待のできないお飾り役所が増えたことに対する批判と嘲笑も。

それにしても、消費者行政推進担当大臣といい、少子化対策担当大臣といい、見た目にわかりやすい大臣名の「特命担当大臣」に女性がなっているのは、なんなんでしょうかね?

客寄せパンダ?

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